倫敦遠征記 -Part1-

はじめに

 わたしが英米追っかけを心に決めたのはNKホールでの衝撃から、でした。20年もファ ンだったのに、なぜかこれまで来日コンサートに行けない事情が発生していて今回が 初めての体験でした。そしてもう、どうしたいいのかわからないくらい、心が揺さぶ られました。あの場にいた人はお分かりでしょう。そこでは、これまで聞いたことも ないギターの音が鳴り響き続けていたのです!アルバムなどで知っていると思ってい たものとも、全く別の体験! そしてJEFF BECKその人の、なんだか素朴で気取りのないステージアクションと何気 ないしぐさに完全にノックアウト!ああ、これはもう行くしかない!ではないですか!
1. ヴァージン騒動の巻

  BBSでお騒がせしたVS Air、ダブルブッキング事件。思えばここから先生への巡業の 旅(?)が始まっていたのでした。こんなこともある、と常々言われている格安航空 チケットですが、本当に我が身に降りかかってこようとは…しかも、同じヨーロッパ 大陸から先生のいるロンドンに振り替えるのならまだしも、なな、なんとっ一度ニュ ーヨークに行きなはれ、と言うんだから…ニューヨークに用事ないぃ〜〜!
8日に搭乗して、ニューヨークまで11時間、トランジット3時間ロンドンまで8時間。 うう、たし算したくなかった。ホテルに着いて数時間後には劇場に並びに行くんだし …。先生との距離を目標3m!と思っていたのに、その前に力尽きるのでは…でも、 KEVさんとTerryさんは、同じ条件だったはずですが、ちゃんと8日中にLONDON着。結 局私はトロかったんですねぇ。旅行会社からニューヨーク経由を突っぱねると9日の 公演時間に着くことも危ないと言われ、一気に戦意喪失したんです。もぅぅ〜わかっ たよぉぉ〜。(VSのカウンターで一応文句は言ってきましたが。) そんなわけで私の手元には思いもかけなかった22時間…という真っ白な時間が横たわ っておったわけです。
ほぼ丸1日かぁ、…丸1日あったら、あれをやれるかも…

 以前BBSで、最終10日の公演が立ち消えそうになった時、先生応援の横断幕でも作る ?という話が盛り上がったんですが、10日の公演が確定されてあ〜よかった!とすっ かり忘れてしまったんでした。第一大きいものは没収される可能性があるというし後 ろの人の迷惑だし…。でもバスタオル大くらいなら、首に巻いてストールみたいに持 ち込めば、なんとかなるかも!さっそく出発の前日、出勤前にユザワヤ(関東に分布 するハンドメイク材料のデパート)に出撃。材料を組み立てるだけにして飛行機に乗 り込んだのでありました。まったく立ち直りが早いのだけが取り柄ですな。

2. ち、知名度低し!の巻

ユナイテドはガラ隙!一人2席分は楽にとれましたね〜夜なべ仕事にぴったりだ!ち くちくとお針子しました。何やってるんだろう?とアテンダントが面白がって進行状 況を見に来る見に来る。休みもなしに没頭していたものだから、とっても感心されま した。「君がこんなに一生懸命になっているんだから、よっぽど素晴らしい人なんだ ね、で、誰なの?JEFF BECKって」
がくぅぅぅ。クラプトン知ってる?「もちろん」 ジミーペイジは?「知ってる」じゃ、JEFF BECKの新譜を聞いてみて、世界一かっこ いいギタリストだから!。FuFuFu、ちょっと布教活動しました。そいで9時間かかっ て、先生の応援のフラッグ 、JEFF-Flagが完成!したのである。く、九時間!われな がら自分を褒めてとらそう!かつてこのように真剣かつ集中してものごとに対処した ことがあっただろうか、いやない(爆)。

3. Shepherds Bush Empire〜〜〜!

  行く前はなんだか場末の劇場?と失礼な事を思っていたEmpire劇場。現地の人にとっ てはかなりファミリアな劇場だったようです。なにしろあのBBC LIVEの収録が行われ ていたところだというし、今世紀の始めころ建てられた由緒あるROCK Musicの殿堂! (言い過ぎか)先生にとっても、とても馴染みのある場所なのではないでしょうか。 そして我々遠征隊にとっては、もはや「聖地!byTerryさん」となりました。外観は ちょっとトッポイですが内装はふんだんに木材や石材を使ってあって、温かい感じで す。

Empireの情報を見るとAllStanding だと2000人、シートにすると1098人のキャパ だと言っていますが、フロアでぎゅうぎゅうにして1000人。1、2階をシート席として 600席の1600人くらいのキャパだと思います。そして、ステージがビックリするくら い低い!まるでLivehouse並です。傾斜もありません…ので、前から6、7番目くらい だと大丈夫ですが、後ろの方は出演者の姿はほとんど見えないと思います。(特に 160cm以下の人は。)後ろの方は段差があって、Barが設けられていました。
9日はどうもチケットが余っていたらしい。とほほ、ダフ屋のおやじが聞き違いか1ポ ンドと言っているので、思わず、ななな、なんだとぉ〜!と怒っちゃいました。

4. 遠征隊集結す の巻

  HOTELに着く。2日前から倫敦入りしてるYURAさんと再会。彼女は初めトのイギリスを ちゃんと観光もし、Empireの下見なんかもしていたのでした。しっかりしているんだ なぁ。こちらはシャワー浴びて仮眠することに。出かける前にJEFF-Flagとコンサー トご用達goodsを並べて写真撮ってみる。盛り上がってきた!しかし仮眠してもこの 頭は朦朧となったままだ。不安である。 YURAさんとEmpire劇場に到着。ほぼ、3時半 。人だかりが既にしてるので一瞬焦る。 なな〜んだ隣か。お隣はVEDEOシアターのよ うになっていて、9日はフットボールかラグビーの試合があるので、それを見ようと イギリス人達は延々並んで待っているんです。

 正面にKEVさん、Terryさん発見。あと 、遠くから来たらしき米人。そ、その隣にJおじさん壮行会の帰り、中央線で一緒 だったWAINOさんが座ってるでないのっ!!「ななな、なんでいるのぉ〜!!」聞け ば初めての海外旅行、2週間前はパスポートもなかったっていうし…私もかなりの Mission Impossibleな旅と思っていましたが、上を行ってる人がいたよ、ここに!少 しして、神出鬼没のまぁさん登場。このBBSの常連ではないけど、いつも見てますと いうSHEPさんも。かくして遠征隊全員集結したのでありました。

5. うわぁぁぁぁ〜〜接近遭遇!!の巻

 時間もあるのでKEVさん、Terryさんは買い物した荷物をHOTELに置きがてら食事に行 ってくることに。 そんな間に、とんでもないことが…

 ちょうど5時15分くらい前のこと。人が来ないなぁ、やっぱり現地人は6時以降かなぁ と思いながら ぼぉ〜っと、していたら、いきなり目の前にジェニファーが歩いてい るのに気がついたんです!!えええ〜〜〜っっっっ?!どどど、どう見てもジェニフ ァーだぁ!!そのジェニファーはニコニコ笑いながら誰かを見守っている視線で、そ の先になななな、なんと先生がスタスタ歩いて行くじゃないですかっ!!ほほほ、本 物??!! 既に年期の入ったおじさんのファンが、どこからともなく降って沸いたかのように張 り付いていて、年期の入った先生の本にサインしてもらってました。(あの登場の仕 方、ただもんじゃないですな)その間も先生は立ち止まらずスタッフのゲイト( STAGEDOOR)の方に… その時の先生のいでたち、黒い革のジャケットに黒いジーンズ、それにラクダ色(ベ ージュともいうが)のざっくりした毛糸のマフラーを首にぐるぐる巻きにして…ぐる ぐる巻きですぜ、この日ロンドンは寒くなかったんだけど、先生の体温は別だったん でしょうか。はたまた寝起きの風情とも言えますが、なんだかちょっと顔色が悪い〜 〜〜 二日酔いか? 追っかけましたね。ゲイトを迷わず乗り越えちゃって。 …でもこんな遭遇は予想もしていなかったので、一瞬のうちにパニックに!!カメラ か挨拶か握手かどどどれを優先すればっ??先生急いでるみたいだし…あああ〜行っ ちゃうしぃ! って皆さん、こういう時って人間な〜んもまとまった事が出来ないもんですねぇ 気がつくと首にかけていたJEFF BECKという文字の入った手製のフラッグを差し出し て「This is Present for you」先生の反応、「HA?」と一瞥。一瞬自分の名前を認識 したらしく、「a,Thank you」とすぐ行ってしまうので私「Nice to meet you」先生 「Nice to meet you too」あううう、あんたいったい何年NOVAに行ってるのじゃ!も っとマシなことが言えんのかいっっ!と言いながら泣きそうだったですよ、マジで。 で、握手してくださったんですが、前にtoshiさんが言っていたように先生の手は柔 らかくて、ふわふわしていました。上の方から聞こえていた声もあのふかふか空気が 抜けるような声で…「う〜んこの声だぁ〜」ぼう然としている間に片腕にあのフラッ グをひっかけて、さっさとドアの向こうに行ってしまいましたぁぁあ。 近くで見るとごま塩(でもほとんど白い)の無精ヒゲだったよぉ。足がガクガクにな って腰ぬけましたわ。あ…JEFF-Flagの…しつけ糸を…つけたままだった…まぁさん 、YURAさんも先生に握手してもらって、…WAINOさんは先生のお写真を撮っていたと 思う。 こういうタイミングって、どうしようもないと解っていても… その時TerryさんとKAVEさんはご飯を食べに行っていたのであった。AAAAAA〜〜〜〜 だって、日本じゃ考えられないんですもの。プラプラ正面から来るなんて。 翌日もその時間帯にドキドキしながら待ったのですが、残念ながら正面からだと捉ま ることを学習してか、裏から劇場入りされたようです…。でも、すっごい美人のガー ルフレンド(か?)と車で乗りつけたスティーブ、買い物袋をプラプラさせながら( 徒歩!まるでその辺の現地人だった。)、なにげにやって来たランディが「Hi!] と 挨拶をしてくれました。こんな気安さもロンドンならでは、なのでしょうか。

6. 接近遭遇(余談)

 先生の推定身長約175cm、 瞳の色BlueGreen+Gray、 本人の申告によると「BlueGrayかな」(提供@ジェフベッコさん)。 ジェニファーはずーっとニコニコ見ていた様な気がする。

 パート2につづく......のだ


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