JEFF BECK 2005 JAPAN TOUR "After Show..." REPORT vol.1

Yokohama, Tokyo, Hiroshima, Osaka, Nagoya
2005.07.1-11

 ギターの神様の思し召しにより先生ご本人にお会いする機会を与えられましたので、ツアーレポートミーハー編として見聞録をお送りしたいと思います。

◆JAPAN TOUR 2005 こぼれ話その1◆

●先生の持ち物
 いつもお尻のポケットにi-podとお財布を入れて、手ぶら基本。i-podは出始めの頃にアメリカのファンにもらったもので、持ち歩いてロンドンで電車に乗ってたら、「それ何ですか?」とたくさん聞かれたそうです。
ちなみに私所持のi-pod photoで、モニター上で写真のデータを開いてお見せすると「ぼ、僕のはそんな事できないよ。ていうかできるの?どうすればいいの?」と動揺していた先生でした。
更に私が自分のi-podを電源入れっぱで放っておいたら「電池の無駄遣いだよー」と先生に注意され、先生自ら電源を切った上、holdスイッチまでかけて下さいました。
お財布はナイロン製の2つ折り、黒っぽいグレー。
ロンドンにあると思われるコーヒーショップのスタンプカードが入っていて、堅実にもスタンプがちゃんと溜まっていました。(カードの色はミルクコーヒー色みたいなの。今野さーん、どこのか分かりますかー?先生ご用達のようですよー)
カバンもUSツアーの時は迷彩色のズタ袋(失礼)、今回はバックパック、と全体的に質素でいらっしゃるようです。

●時差ボケ
 日本での演奏ぶりからは想像つかないですが、相当ひどかったようでした。
来日当日の6月29日は昼間に爆睡して夜は六本木、の時差修正なしコース、翌30日は夕食後に友人の演奏を聴きにブルーノートに立ち寄られたそうですが客席で居眠りしていたとか。ツアーに入ると1日平均2,3時間睡眠だったようで、特に7/2の夜はどうしても眠れず1時間の睡眠で3日のライブに臨んだそうで、午後は朦朧としていたそうです。地方に移動してからやっと眠れるようになったようですが、それでも5時間くらいだったようです。
眠れぬ夜はひとり、テレビを見ていたらしく、日本のコメディ番組やテレビショッピング(夜中だからね)まで見ていたようです。「だって、他にする事がないから」との事でした。
追)
ところで書き込み終わってから気付きました。
7/3のLed Bootsがメロメロだったのは、先生の1時間睡眠の後遺症でしょうねやっぱり。  


◆JAPAN TOUR 2005 こぼれ話その2◆

●年齢のはなし
 私は子供向けの仕事をしているので、その事について先生から「仕事は何歳児向けくらいなの?」と聞かれました。冗談で「そうだねー、ジェフくらいの年の子供までかなー」と言うと、「ふうん、8歳児くらいだ」とご本人。。。自己申告8歳。。。
でも、ツアー初日の前日に「あー、明日から学校だー」なんておっしゃってたので8歳なのかも。。。
日本のファンの人達の年齢も気になったらしく、「みんな何歳なの?」とも聞かれました。「いや、よくは知らないんだけども」と断った上で、10歳くらい若く申告しておきました(笑)。
「アジア人の年齢は本当に分からないねー、みんなすごーく若く見えるんだもの」とおっしゃるので、「人の事言えないっすよ(笑)」と一応、突っ込んでおきました。
その後、ジミーホールが
「昔ジェフと日本に来た事あるんだ」
と言っていたので、
「覚えてますよー、キリンビールのキャラクターのペンギンのTシャツ着てましたよねー」と言うと、
「えっ、あれ、19年前だよ。君、子供だったでしょ?すごく若かったんじゃない!?』(やばっ!)
「ええー、若かったですけども。。。(註;今より)」
と答えておいたです。。。
ところで先生が私の電子辞書をいじろうとしてキーの文字が読めなかったようなので、
「老眼鏡をお作りになったらいかがですか?」
と言うと
「裸眼で慣れてるし眼鏡をかけると焦点を合わせるのに時間がかかって面倒くさいんだ」とおっしゃってました。(USツアー中は大きな虫眼鏡持参でしたが)
やっぱり、老眼鏡はイヤなのかな(笑)?
ちなみに電子辞書で調べようとしていた言葉は「HOUSE」で、日本語に変換した途端「家」という漢字が出てきて悲しげに「。。。読めない。。。」とポツリ。
でも、今回は「コンニチワ」「アリガトウ」はご自分で仕入れてきてらっしゃいましたよん。


◆JAPAN TOUR 2005 こぼれ話その3◆

●コメディのはなし
 先生はコメディがお好きなのはオースティンパワーズ好きなのを拝見して以来、よーく分かっていたのですが、今回、ジミーホールと昔のアメリカのテレビの話で盛り上がっているのを見てしまいました。
「あのエピソードは最高だと思わないか、あーでこーで」と2人で懐かしのテレビ談義、こちらはチンプンカンプン。
「Beverly Hillbillies(じゃじゃ馬億万長者)も知らないの?」と言われ、それは知ってますとお答えすると、ジミーとまたその話で盛り上がる盛り上がる。。。
翌日のステージのRollin' and Tumblin'の前に、ジェフがいきなりじゃじゃ馬億万長者のテーマを弾き出したので、笑ってしまいました。
そういえば、「Pope Must Die(法王様ご用心)」に出演した時の話もしてました。「セットに遊びにおいで、って言われて行っただけなのに、衣装まで用意されてて出演が決まっててだまされた、郵便屋の格好させられてとっても間抜けみたいだった」っておっしゃってました。「それ見ました」と言うと、「えっ!あれ見たの!?」と嬉しくもないという顔でしたね。

●若かりし頃のはなし
 先生の左腕にまあるい痕を発見して「これ何ですか」と聞くと、「あーこれは19歳の時、ヤードバーズで初めてUSツアーをした時にたくさん予防注射を受けた時にされたんだ」と言ってましたけど、日本のいわゆる、ハンコ注射?ですかね?
あとご自分が乗った飛行機の話をされていて、後部に大きなベッドで占められた部屋があって、ベッドにシートベルトまであるんだと笑い話のようにおっしゃってて、「そういえばLED ZEPPELINの飛行機も後部はそういう部屋になってたよ」と言ってました。(乗った事、あるんですねぇ。。。)


◆JAPAN TOUR 2005 こぼれ話その4◆

●リハーサル
 来日前にロンドンで1週間行われたそうです。
時間不足でやや不安ながら、初日前日は取材日になってしまい音出しのリハなし、お部屋での打ち合わせのみ。
初日当日は午後3時からかなりみっちりリハをやったようですが。。。本番でだんだん仕上がってきて良かったですね。

●ニューアルバム
。。。。についてはインタビュ−でいろいろ話してますよね。どうやら、デモに仮タイトルをつけねばならなかったのか?8日のコンサート後、「今日中に決める」と言ってジェニファーと一緒にタイトルを考えていたようです。それも、バーから取ってきたコースターをメモ代わりにして(笑)。
どんなタイトルになったかは?です。
ちなみに「You Had It Coming」というタイトルは、ジェフのマネージャーは気に入ってないそうです(変わったタイトルだとは思いますが。。。)

●身につけるもの
 今回、先生が首に手ぬぐいを巻いていると話題になっていましたが、手ぬぐいは2種類あって、それぞれ別のファンからの来日中のプレゼントです。
とってもお気に入りでした。
先生は首に何か巻くのお好きですよね、以前ギターショップツアーでは赤いバンダナをしていたし。
今回はちょうど、お気に入りのシルクのスカーフを失くしたばかりだったそうです。(次回のギフトの狙い目か!?)
4日のオフにはジェイソン、ジェニファーと一緒にお買い物に銀座へお出かけでした。ジェイソンはDIESELでお買い物、ジェニファーも婦人服のお買い物をしたようですが、先生は何も買わなかったらしいです。
ブランドものはいまいちらしく、「僕はビジネスマンってタイプじゃないし、スーツとか見てもね」とおっしゃってました。
でもその後、ステージで履いてたファンキーなパンツ買ったようですよね!?あれ、広島でご購入でしょうか?
ちなみに大阪のオフではミナミ方面へお出かけでしたよん。


◆JAPAN TOUR 2005 こぼれ話その5◆

●英語の先生
 以前にも「サイモンフィリップス」の発音を直された事があるんですが、今回もいくつか英語を教わりました。
言われた単語が分からないと意味を説明してくれたり、発音がヘンだといちいち速攻直してくれるので、まるで「英語の先生」です。
発音を直されてる時にジミーホールが「いや、彼女の発音で合ってるよ。おまえの方こそヘンだ」とかばって口出ししてくれたので、面目がつぶれたのかその時は黙りこくってしまいましたが。。。
また、私がとある人の言動について憤慨した話をして、怒っていたのでガンガン喋っていたのですが、「awkward」という単語を使ったら、発音が悪かったらしく、話を止められて直されてしまいました。(ちょっときいー、となったけど先生が相手なので我慢しました)
先生が何かの話をしていた時に「Canteenで。。。」とイギリス英語が出たので、「CanteenってCafeteriaって事?」と聞くと「ちょっと違う。今は、楽屋で食べ物の置いてある場所の事を言ったんだ。そういう、臨時にあつらえた、みんなが飲み食いできるようなところもCanteenって言うんだよ」と詳しく教えてもらいました。そのあと、今までも先生に「日本語を教えて」と何度か言われてたので、逆に「British Englishを教えて下さい」と言うと、「British Englishとは言わない、American Englishとは言うけど。それを言うならただのEnglishだよ」と訂正されてしまいました。
「あの、イギリスではelevatorの事をliftって言うでしょう?そういうのを知りたいの」と言うと、「elevatorなんて長い単語よりliftの方が短いサウンドで言いやすいと思わないか?」とイギリス英語自慢みたいになったので、
「でも、petrolよりもgasの方がずっと短いですよね?」
とつい言い返すと、
「。。。。。。」トーク終了。でした。 (T_T)
先生に勝とうとしちゃいけません。
ちなみに、先生ご自身は耳がいいので、日本語を教わると1度でサッとコピーして発音できます。
その耳の良さのせいで、人の発音も気になっちゃうんでしょうね。


◆JAPAN TOUR 2005 こぼれ話その6◆

●各メンバーのはなし
++ Vinnie Colaiuta ++
 ムードメーカーというか陽気な方で、よく物真似をしていて私も彼の「アメリカンマフィアの真似」を垣間見てしまいました。ジェフによると、彼の「ポパイの真似」は絶品だそうで、「Vinnieといると何も話さずにただ彼の話を聞いて笑ってるだけ」になるそうです。
また、彼はLAにいるお母様がご健在で、ひとり暮らしの彼女を気遣って忙しい中、毎日国際電話をかけていた孝行息子でもありました。
日本での仕事もしたせいか、オフでは日本人の友人に会うんだとワクワクしてました。
日本のトイレ事情のハイテクさにも驚いていました。
1度、水を流したら音楽が流れてビックリしたんだとか。。。(笑)
ところで私、彼の事をジェフのマネージャーだと思い込んでたんですよ!と言うのも、初日の前日、まだVinnieの顔を知らなかった私が「あの人、誰?」と先生に尋ねたところ、「俺の新しいマネージャーだ」と言われたもんで、信じてしまったんです。。。
初日にVinnieがドラムを叩き出すまで、すっかり騙されていました。Pinoの事はちゃんと教えてくれたんだけどなぁー。

++ Pino Palladino ++
 物静かで感じの良い、穏やかな紳士です。
来日初日こそ、ジェフに付き合って六本木に繰り出してましたが、その後は懲りたのか?コンサートを中心に据えた、早寝早起き生活。自分をちゃんとコントロールするタイプなんですねー。

++ Jason Rebello ++
 直接お話はしませんでしたが、ジェフ評によるとこの人、かなり話の面白い、おかしな人のようです。
先生は「若いのに、なんであんなにオナカが出てるんだろう。。。?」とぽそっと言ってました(地獄耳で拾いました)。

++ Jimmy Hall ++
 本当にスイートな人です。先生も「彼は本当にスイートガイなんだ」と言ってました。
ジェフがヘッドのコンサートで彼より前に立って歌う事に躊躇があったようですが、「ジェフがもっと前に出ろ、前に出て歌え、って言ってくれてるんだ」と言ってました。
アーティストエゴみたいなものが感じられない珍しいシンガーですが、だからこそこういう形態で歌うツアーに同意して同行できるんでしょうね。
23歳と20歳の息子さんさん達と一緒に来日して、子供達は東京に1週間滞在して帰国、日本をエンジョイしていたようです。特に20歳の息子さんの方は、アメリカだと21歳より下は飲酒が違法なのですが日本では20歳の飲酒OKなので、子供達で六本木に遊びに行っちゃった時はお父さんちょっと心配してました。


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